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京都・中京区に365日営業の宿を新築する——地鎮祭の日から

京都市中京区、鴨川まで徒歩5分の新築案件で地鎮祭を執り行いました。住宅宿泊事業法ではなく旅館業法を選んだ理由と、図面から着工までに越えるべき基準について。

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文・Icy(The081/081株式会社 創業者・CEO)
宅地建物取引業 京都府知事(1)第15131号|2019年より京都で民泊運営に従事

TL;DR

  • 京都市中京区、鴨川まで徒歩5分の土地で、昨日地鎮祭を執り行いました。開業は2027年3月より前を予定しています。

  • 旅館業法の許可を申請する新築案件です。同法には住宅宿泊事業法のような年間180日の制限がなく、許可を得れば365日営業できます。

  • 旅館業の許可は新築でも既存改修でも取得できます。違いは設計の自由度と期間、費用です。

  • 地鎮祭に法的な義務はなく、実施は施主の判断です。今回は外国人オーナーの希望で執り行いました。

  • 設計は一級建築士事務所、The081は土地取得から運営までの統括を担当しています。

昨日、中京区の更地で地鎮祭を執り行いました。神主、施工会社、設計を担当する一級建築士事務所、オーナー、そして私たちが参列し、祝詞や式の流れは私たちがその場で通訳しました。オーナーは外国人投資家ですが、地鎮祭はオーナー自身の希望によるものです。ご存知の通り地鎮祭に法的な義務はなく、行わなくても工事や許可には影響しません。

この土地は鴨川まで徒歩5分ほどの場所にあります。計画されているのは、旅館業法の許可申請を前提に、365日の営業を想定して設計された宿泊施設です。開業は来年3月より前を予定しています。こうした前提は式の当日に決まったものではなく、図面を引くより前の段階で固まっていたものです。

オーナーの希望は365日営業、だから新築になった

京都で宿泊施設を計画するとき、最初に決めるのは立地ではなく、どの法律で営業するかです。住宅宿泊事業法(民泊新法)では、年間の営業日数が180日までに制限されます。この上限は建物の質や立地では動かず、残りの約185日は空けておくしかありません。収益の設計が最初から半分に制限される、ということです。

一方、旅館業法には日数の制限がなく、一年を通して営業できます。そのかわり要件は格段に厳しくなります。用途地域や接道、消防設備、帳場といった項目ごとに基準があり、個別の土地と図面に対して審査されます。基準を満たすかどうかは意気込みではなく、その土地とその図面で決まります。

今回のオーナーの希望は365日営業でしたから、選べるのは旅館業法だけです。旅館業の許可は既存の町家を改修して取ることもでき、私たちも手がけてきました。ただ、既存の建物は構造も接道も向きもすでに決まっており、設計はそこにあるものとの折り合いになります。どう改修しても基準に届かない建物もあるのが実情です。新築は順序が逆で、先に取るべき許可を決め、その要件に合わせて図面を引きます。なお、180日の営業で足りる計画であれば民泊新法という道もあり、その運営体制は住宅宿泊事業法(180日)運営代行のページでご説明しています。

図面から着工まで

新築の図面は、三つの法規を同時に満たす必要があります。建築基準法はその土地に何をどう建てられるかを定め、消防法は避難経路や消防設備の配置を定め、旅館業の許可基準は帳場や客室、衛生設備に独自の要件を課します。この三つはしばしば同じ場所でぶつかります。消防法が求める通路の幅は、ベッドをもう一台置きたい場所と重なりがちです。

こうした矛盾は、図面が確定する前に解消しておかなければなりません。着工後の変更は設計の修正ではなく手戻りであり、費用と工期の両方に跳ね返ります。許可の審査で寸法が基準に届かないと分かってからでは、図面の上で壁を動かすのとは桁の違う出費になります。だからこそ許可の要件は、最初の図面のときから設計者の手元に置いておく必要があります。

着工前にはもう一つ、近隣へのご説明があります。工事の間は騒音や粉じん、工事車両の出入りが続き、その負担はすべて周囲のお宅にかかります。開業後、深夜にスーツケースを引いて到着するゲストを迎えるのも、同じご近所です。最初のご挨拶がその後数年の関係を左右しますから、ここは丁寧にやるべきところです。許可までの流れは許認可・法務サポートにまとめています。

各社はプロ、ただし継ぎ目には誰も責任を持たない

土地の取得から開業までには、不動産会社、建築士、行政書士、施工会社、消防設備業者と関わることになります。どの会社も自分の領分についてはプロですが、責任を持つのも自分の領分だけです。設計者は図面どおりに納品し、施工会社は契約どおりに施工する。誰も間違っていないのに、許可申請の段階で寸法が基準に合わないと分かれば、手戻りの費用を持つのはオーナーです。各社の間の継ぎ目こそ、お金が漏れる場所だと感じています。

この継ぎ目を見張るのは、それ自体が一つの仕事です。オーナーご自身でやるなら、法規の知識と、各工程を追いかける時間が要ります。そうでなければ、全体に責任を持つ役割を誰かに預けることになります。今回の案件ではそれが私たちです。設計についてはオーナーと設計事務所が直接やり取りし、それ以外の調整や、各社の間で話が合わない部分は私たちが引き受けています。オーナーに伝えるべき費用と節目は、その都度包み隠さずお伝えしています。土地の購入から開業までの全体像は民泊開業サポートをご覧ください。

よくあるご質問

京都で新築でも、旅館業の許可は取れますか?
取れます。旅館業法に営業日数の制限はありません。ただし用途地域や接道、消防、帳場の基準を土地ごとに審査されますから、取れるかどうかはその土地次第です。土地の購入前に可否を判断しておくほうが、買ってから対処するよりはるかに安く済みます。

既存の町家改修と新築、どちらが良いですか?
180日で足りるのか365日必要なのか、そして条件に合う土地があるかどうかで決まります。改修は期間が短く、京都らしい趣も残せますが、構造と接道は変えられないため、どうしても取れない許可も出てきます。新築は許可の要件に合わせて一から設計できるかわり、期間も費用も大きくなります。

地鎮祭は行ったほうが良いですか?
法的な義務はなく、行わなくても工事や許可に影響はありません。実施は施主の判断です。今回は外国人のオーナーの希望で執り行い、当日は私たちが通訳しました。

土地探しの段階から相談できますか?
できます。候補の土地が旅館業の基準に届くかどうかを、購入の前に確認します。

京都で365日営業できる宿泊施設をご検討でしたら、候補の土地が決まった段階で、購入の前に一度ご相談ください。図面を引く前の一回の確認が、その後の費用と工期を大きく左右します。

まずはご相談から

通常、数時間以内に返信いたします。ほとんどのプロジェクトは、ご連絡いただいてから24時間以内に開始可能です。

やり取りするのは、チャットボットではなく、京都の運営者本人です。

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